地域性


★★★「ここち」:居心地が良い家を創りたい。★★★

これは誰しもが考えることですが、なかなか難しいことです。住めば都と言うのはあまりにも極端な理屈。折角これから新しい生活が始まるのに残念です。住み心地の良い空間にするにはどうすれば良いのか?一緒に考えましょう。

猫に聞けばここちの良い家が分かるかも知れない。

 景観について

 「景観の良い所に住みたい。」誰もが思う事です。特に信州伊那谷は景観の良い場所が沢山有ります。良い景観とは、どんな場所ですか?山並みが見えるところ?街が見えるところ?景観が良い所とは、自分が立って見ている場所なんです。見られる側ではなく、見る側なんですね。従って正確には「景観の良い所に住みたい。」というのではなく「景色の良い場所に住みたい。」という事になります。

 そこで、良い建築物とは、見る側と見られる側が両方良くなければ良い建築物になりません。そのことを理解して家づくりを考えましょう。

 

 地域性について

 「子供たちの通学に都合の良い所に住みたい。」確かに暮らしとは、通勤や通学、医療、介護などの日々生活環境が変わることに対応しなければならない事を考えると建設場所と言うのは最も大切な事だと思います。このことは現在の生活を主に考えてしまうと失敗してしまいます。子供の成長、親や自分たちの老後など長期的に考える必要が有ります。

 また、もう少し広い地域性を考えると〇〇町内で良いのか?隣近所のコミュニティの状況や地域交流が確立できるのかなどの問題が有ります。

 私共、設計事務所に建築設計の依頼が有る場合、多くは建設敷地が決まっていて、その条件で設計をしなければならない状況です。もし、建設敷地が決まっていない時に相談していただければ「もっと違った敷地を選択できたのに・・・。」というケースが多々あります。同上でも言いましたが敷地選びはこの点でも重要です。

 

 日当り、風当りについて

 日当たりが良い家は、風当りも強いと言う事になります。信州伊那谷は全国的に見ても晴れの日が多い地域です。太陽の恵みを建築物に取り入れる工夫が有れば理想です。しかし、太陽の日が当たるという事は遮るものが無い訳だから風雨も当然強い訳です。ぽかぽかとした環境にいると雨風の事を忘れてしまほどです。気を付けましょう。住宅の温熱環境性能は数字だけではありません。人間の感覚も大切に設計に取り入れる事が重要と考えます。