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店づくりはファッションで良いのか

 当、事務所で店舗設計を手掛けた店で盛らない店は今までに有りません。実は、私は店舗設計が大嫌いだった。何故か?流行とかファッションという感覚で店の模様替えをすることに昔から好きになれなかった。「建築はできるだけ大切に何時までも残って欲しい。」という基本があるからです。

 

 店舗などは、「常に、時代の流行に合わせ店舗の改装をしなければならない。」と言う方がいる。設計者としては最高の提案をしても、2,3年経過すると店舗改装をする。これは非常に抵抗がある。常にキラキラして新しくなければならない精神が受け入れがたい。しかし、よく考えると家づくりでも生活スタイルや家族構成が変化し対応しなければならないわけで、店舗設計でも同じことと考えれば、腹も立たなくなった。表面だけの化粧するから、古さを感じてしまうのではないか。本物で店づくりをすれば、良い建築になるはずである。

 

 最も重要な事に気づきました。それはこの店に訪れるお客様の顔が笑顔になることが店づくりの楽しさと考えるようになった。もう一つ、店舗づくりに大切なことは、店主の顔は最も大切である。建築はその手助けでしかない。だから全力で取り組むことにしている。

 

 最近、商店街の空き店舗をリフォ-ムして新店舗を運営している方がいます。商店街の活性化や地域密着と言って経営している店舗を見ます。商店街の活性化、地域密着という意志は素晴らしいと思います。しかし、その店舗のリフォ-ムの仕方に問題が有ります。店舗造りに資金不足で経営しなければならないことは理解できます。しかし、その店舗に買い物に来るお客さんの安全性という事が担保されていますか?リフォ-ムした店舗内で、本当に安心して買い物ができているのでしょうか?突然の地震発生時にお客様を守ることが、その店舗でできますか?と言いたい店舗が蔓延しています。私だったらそんな店に買い物に行きたくない。また、そんな店舗が連立している商店街には危なくて行けないです。「商店街の活性化」を最も基本的な「安全」という観点からも考えていくべきだと思います。同上章の「ファッション」と「安全」を、もう一度考えましょう。

 


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