下川手の家-2

長野県伊那市

木造平屋建て

延床面積 225.79㎡(68.16坪)

古民家再生工事

 

※ photo by out focas - tuneyoshi hara

設計のポイント

 伊那市郊外の田園風景に溶け込む伊那谷スタイルの農家です。切妻屋根には昔からの「煙貫き」が設けられ、その棟には鯱の飾りが乗せられている大変立派な屋根です。この重量を支える骨組(柱、梁)は大変な荷重がかかります。間取りは伊那谷に共通する「馬屋」+「土間」+「オエ」+「座敷」という構成です。この家の座敷は「中座敷」+「下座敷」+「上座敷」があり、68坪の大きな民家です。しかも、昭和の時代に増築、改築がなされ、大変無理な改修をした後が調査の段階で分かりました。つまり、この家を支える構造計画が困難、難問で有ることは想像できました。屋根はこのまま、基礎の補強や躯体(柱、梁)の補強も予算の範囲内で耐震性を上げてほしいい。と言ううのが施主の希望でした。更に、外部と接する内廊下などは障子一枚で隔てられている箇所も有りました。暖房が無ければ、ほぼ家の内部は外気温と同じであったことは想像できました。「耐震性」と「断熱性能」を限られた予算の中で上げることが設計のポイントです。


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