対長寿社会


「ぴんぴんころり」と言う言葉を知っていますか?お年寄りが元気で長生きして逝く時は自然に逝く人生が良いとされています。

 それに対して「ねんねんころり」と言う言葉もあります。近年、医療技術が発達しているために薬や入院等で、病みながら長生きして逝く状況を表す言葉です。お年寄りが長生きすることは良いのですが医療費がかさみ将来は国の経済に影響し破たんすることが目に見えています。人生を考えたとき「ぴんぴんころり」の方が良いと思います。

 

 そこで、これから訪れる長寿社会に対応するために、ヒートショックを起こさないような快適な住環境を作り上げることを提案します。同上のグラフを見てください。年間に交通死亡事故よりもヒ-トショックで亡くなる方が多いのが良くわかります。自宅でヒ-トショックを起こし、入院、あるいはそれが原因で治療をしなければならない事態になった場合、その期間が長くなればなるほど、本人もつらいと思いますが医療費がかさみ経済的にも負担になります。そうならないために住環境を良くすることです。簡単に言えば、気密・断熱性能の高い家をつくれば、家庭内での事故が少なくなり、結果、医療費が減り、快適な生活を送ることにつながると思います。これから訪れる長寿社会に備え、身近なところから解決していくことをお勧めします。薬や医療費にお金を掛けるより自分の家にお金を掛ける方がお得になると思います。

 

 住宅設計を進める場合、現在の生活スタイルを中心に考える事は基本ですが将来の事を配慮して設計を進める事をお勧めします。例えば、「子供部屋が欲しいい」と言いわれ「6畳ぐらいの部屋を作りましょう。」と言うような事はしません。本当に6畳の部屋が必要なのか?子供が育ってしまってからその部屋は如何するのか?空き部屋になってしまう事は無駄になってしまいます。今は家族が健康で日常生活に問題が無くとも将来どうなるか分かりません。介護生活をしなければならない事もあると思います。実際、私も寝たきりの母親を7年間の介護経験をしました。仕事をしながら昼夜をとわず介護という生活をしなければなりません。そんな時、家の機能が対応できるか?介護は非常に負担が大ききく少しでも機能的な家であってほしいいと思います。同上に記したようにヒートショックを起こさない家づくりも必要です。でも、いざという事も考えて設計すべきと思います。